【アジア大会 8月開幕 TBS】

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【アジア大会 8月開幕 TBS】
《アジア大会選考会・
TOKYO Combined Events Meet最終日》
予想通りのシーソーゲーム。右代が復活をアピールする優勝でアジア大会にも意欲

 予想通りのシーソーゲームを制したのは、日本記録保持者の右代啓祐(国士舘クラブ)だった。記録は7937点。目標とした8000点に届かなかったが、初日の強風を考えれば悪い記録ではない。競技後にTBS伊藤隆佑アナウンサーの取材に「アジア大会、2連覇したいですね!」と笑顔で、そして力強く話した(写真がそのシーン)。

 2018年陸上界最大の目標、4年に一度のアジア大会(8月にインドネシアのジャカルタ開催)の選考会であるTOKYO Combined Events Meetが4月21・22日と、東京・駒沢オリンピック公園陸上競技場で行われた。
 その最終日、右代と中村明彦(スズキ浜松AC)との接戦は今年も見応え十分だった。
 最終日最初の種目、6種目目の110 m障害で右代は14秒92と自己記録に迫る好走を見せると、7種目目の円盤投で逆転して中村を8点リード。8種目目の棒高跳では右代が4m60と失敗したのに対し、中村も良くはなかったが4m70で再逆転。中村が21点リードを奪った。
 9種目目のやり投は右代の得意種目。69m69とベスト記録には届かなかったが、2012年以降の自己最高記録を投げた。右代の雄叫びが駒沢競技上のフィールドに響き、この種目を不得手とする中村を再度逆転して298点差をつけた(※中村の写真は競技後にやり投の技術指導を、松田克彦五輪強化コーチから受けているところ)。
「1週間前に突き刺し(やり投の練習メニューの1つ)をやっていて、こうしたら変わるんじゃないかと、ピンとくるものがあったんです。それを今日試したら上手くいって、久しぶりに70m近い記録を投げられました」
 10種目目の1500mは中村の得意種目で100m以上引き離されたが、やり投の貯金がきいて右代が144点差で逃げ切った。

 つねに笑顔を絶やさない右代だが、この1年半はヒザの痛みに悩まされていた。
 開会式の旗手を務めたリオ五輪は、5月の棒高跳練習中にポールが折れる事故で大けがを負い、ぎりぎり間に合わせた。その状況で7952点(20位)を出したのは、奇跡に近い健闘だった。
 左ヒザの痛みはそれ以前からあったが、リオ五輪後に痛みが大きくなり出した。昨年のロンドン世界陸上は、16年のうちに標準記録を破っていたので代表入りしたが、ロンドン特有の寒さも影響して7498点(20位)の低調な記録に終わった。31歳となった17年のシーズンベストは7807点にとどまり、「引退も頭を過ぎった」という。

 状況が好転しだしたのは今年1月末。スポーツ分野でも歯の噛み合わせの重要性は指摘されていたが、福岡の歯科医院で噛み合わせを矯正したところ、ヒザの痛みも嘘のようになくなった。
「シリコンのゴムをかぶせてミクロ単位で削り、その上で(噛み合わせの運動に対する)講義を受けました。目を閉じた状態の片脚立ちが左脚は20秒、右脚は30秒くらいしかできなかったのに、矯正をしたら2分半くらい、ピタッと止まることができるようになった。そこからしっかりと練習もできるようになりました」
 前述のやり投だけでなく、「走幅跳も円盤投も、“これだ”という技術的なポイントが、ポンポンポンと見えてきました」と言う。
「ヒザの痛みがなくなると色々な動きができます。1年半の間は不十分な動きしかできなかったので、運動したい欲みたいなものもたまっていたのでしょう。ヒザが治ってひらめきが多くありましたね」

 初日の100mは、右代の不得意な種目だが、2組あった1組目で右代がトップを占めた。196cmの巨体が強い向かい風(4.4m)の中で有利に働いたと思われたが、走りの技術も向上している可能性がある。
「向かい風4.4mの種目があっても8000点行けば、それはすごいこと。(良くなっている種目が多くて)行けると思っていたのですが、棒高跳で失敗しました」
 悔しがる右代だが、その表情はずっと笑顔だった。2年前の4月に8160点を出して以降途絶えている8000点は、時間の問題だろう。
「長年十種競技をやって来て、ケガも挫折も経験しましたが、また頂点に立つ喜びを再確認しました。またアジア・チャンピオンになってやる、という気持ちがめらめらわき上がってきましたね」
 十種競技は4年前と同様、今年もアジア大会の話題の中心になりそうだ。

photo/TEXT by 寺田辰朗

#アジア大会 は8月ジャカルタ(インドネシア)開催
#東京五輪 前最後の総合競技会
#TBS

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