【アジア大会8月開幕 TBS】

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【アジア大会8月開幕 TBS】
《ジャカルタにつながる2014仁川大会のドラマ①》
4年前はオグノデが圧勝したアジア最速決定レースだが…

 4年に一度のアジア大会が8月、インドネシアのジャカルタで開催される。東京五輪前最後の総合競技会として重要度も、注目度も大きい大会だ。陸上競技はアジアで勝つこと、あるいはレベルの高いアジア勢を相手にしっかりと戦うことが、来年のドーハ世界陸上、2020年の東京五輪へとつながっていく。
 そのアジア大会を面白く観戦するために、前回の2014年仁川(韓国)大会で盛り上がった種目を紹介していく。
第1回目は男子100m。

 アジア最速を決めるレースで圧勝したのは、F・オグノデ(カタール)だった。
 前年の2013年、桐生祥秀(当時洛南高。現日本生命)が4月に10秒01を出して日本中を驚かせ、8月の世界陸上モスクワでは張培萌(中国)が準決勝で10秒00を出した。伊東浩司が1998年バンコク大会で出した10秒00のアジア大会記録の更新、そして“アジア出身選手”初の9秒台誕生の期待が高まっていたなかで行われたアジア大会だった。
 ところが14年に入ってオグノデが100mに参入。2010年広州大会では200m・400mに勝ったナイジェリア出身選手だが、ドーピング違反による出場停止期間(2012年1月~14年1月)が終わると、100m・200mに種目を変更してきた。14年3月の世界室内では60mで3位。ロングスプリンターと思われていたオグノデが、ショートスプリンターに変身していたのだ。

 仁川のオグノデはスタートこそもたついたが、中盤で先頭に立つと2位の蘇炳添(中国)に約2m差をつけた。タイムは9秒93。同じようにナイジェリア出身のS・フランシス(カタール)が、2007年に出した9秒99のアジア記録を大幅に破ってみせた。
 2位の蘇は10秒10、3位が高瀬慧(富士通)で10秒15、4位が張で10秒18。故障の桐生に代わって出場した高瀬が国際舞台で力を発揮したことは評価できたが、9秒台候補だった山縣は準決勝で内転筋を痛めて6位に終わった。
 日中決戦が盛り上がると思われた大会だが、オグノデにすべてを持って行かれた感じになった。山縣はショックもあったのだろう。レース直後には「9秒台はこんなに速いのか、と体感できた」と漏らした。

 だが、それから4年。アジアのショートスプリントの勢力図は変化している。
 オグノデは2015年に9秒91とアジア記録を縮め、16年にも同タイムの9秒91で走ったが、昨年は10秒13がシーズンベストにとどまった。ジャマイカからバーレーンに国籍変更(2015年)をしたA・フィッシャーも9秒94の自己記録を持つが、昨年は10秒12と不調に陥っている。
 それに対して日中のスプリンターたちが力をつけてきた。30歳を過ぎた張は昨年限りで引退したものの、蘇は2015年に2度9秒99で走ると、同年の北京世界陸上、昨年のロンドン世界陸上と決勝に進出した。中国はナンバー2の謝震並も昨年10秒04を出し、今季の世界室内60mは4位(蘇が2位)。
 そして日本勢は昨年、桐生が9秒98とついに9秒台をマーク。山縣も、風や湿度など条件が絶好とは言えないなかで、10秒00を出した。そして日本選手権ではサニブラウン(フロリダ大)、多田修平(関学大)、ケンブリッジ飛鳥(ナイキ)が1~3位を占め、桐生と山縣が3位以内に入れなかった(個人種目のロンドン世界陸上代表入りを逃した)。日本のショートスプリントはかつてない層の厚さを誇る。
 現時点では日中決戦と予測したい。蘇を中心とする中国に、日本は誰が代表になっても挑める状況になっている。

#アジア大会 は8月ジャカルタ開催
#東京五輪 前最後の総合競技会
#TBS 生中継

TEXT by 寺田辰朗
写真提供:フォート・キシモト

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