【プリンセス駅伝 21日(日)ひる11時50分 TBS】

【プリンセス駅伝 21日(日)ひる11時50分 TBS】
女子駅伝日本一決定戦『クイーンズ駅伝』への
出場権を賭けた全国統一予選会『プリンセス駅伝』
27チーム中上位14チームが日本一決定戦へ❗️

今日から面白く見る視点を連載❗️

《プリンセス駅伝2018を面白く見る視点①》
京セラのエースはアジア大会代表の山ノ内
中学高校でも駅伝未経験選手の走りがチームの浮沈を握る

●シンデレラガール的な成長
 京セラの3区が予想される山ノ内みなみは5000mのアジア大会日本代表だが、駅伝は一度も走ったことがない。山ノ内が“駅伝の走り”をできるかどうか。そこが今年のプリンセス駅伝の大きな注目点だろう。
 市民ランナーだった山ノ内が京セラに入社したのは昨年8月。同じ福島県出身の佐藤敦之監督に手紙を書き、実業団で走ってみたいとアピールした。当時24歳。今年6月の日本選手権5000mで3位となり、1年経たないうちにアジア大会代表に成長した。
 だが昨シーズンの山ノ内は左足甲の疲労骨折で、プリンセス駅伝もクイーンズ駅伝も走っていない。つまり実業団駅伝を走るよりも先に、日本代表としてアジア大会を走ってしまったのだ。メダルには届かず6位(15分52秒48)に終わったが、1年前まで市民ランナーだったことを考えれば、シンデレラガール的な急成長と言っていい。
 そして今年のトラックシーズンはここまで、大きな故障がない。京セラが導入している初動負荷理論に基づいた筋力トレーニングの成果や、フォームに関するスタッフからのアドバイスもあったが、山ノ内自身が故障やケアに対する意識を改めたことが大きかった。
「故障は(医師やトレーナーなど)専門家が治してくれるものだと思っていましたが、教わったことをフォームに生かすことも含め、自分でできることをすることで予防できるのだとわかりました」
 171cmの長身を、この春からケガの不安なくコントロールができるようになった。4月の織田記念5000mで日本人トップになると、日本代表まで一気に駆け上がった。

●「駅伝の走りは未知数」と佐藤監督
 あまりに急成長したため、山ノ内は実業団駅伝を飛び越して日本代表になった。実業団だけでなく、中学・高校でも駅伝を経験していない極めて珍しい選手なのだ。
 同じ長距離種目でも駅伝は、トラックやマラソンなど個人種目と走り方が大きく異なる。個人種目は全員が一斉にスタートするが、駅伝はタスキを受けたときに前後の走者と差がついている。オーバーペース覚悟で飛ばすのか、意識的に抑えて走り始めるのか。相手の力も計算して、自分の走りをコントロールする必要がある。
 佐藤監督は「そこは本人のセンス。やってみないとわかりません」と、楽観視していない。「能力は高いのではまれば強いと思いますが、未知数ですね」
 近くに同レベルの選手がいれば一緒に走り、終盤で勝負を仕掛ければ良い。前との差が大きかったときに、山ノ内の“駅伝のセンス”が結果を左右するかもしれない。
 山ノ内は元々、かなり控えめな性格である。通信制高校の大会ではあったが全国大会で優勝し、実業団チームから勧誘されたこともあった。しかし山ノ内は、レベルの高い実業団で走ることに二の足を踏んだ。1年前に実業団駅伝に出場していたら、気後れしていただろう。
 佐藤監督が言うように、駅伝らしい走りができるかはわからないが、今の山ノ内が気持ちで臆することはない。アジア大会という大舞台を走った経験も積んだし、自己啓発も意識して行っている。
「京セラの稲盛和夫会長が書かれた本を読んで、嫌だと思うことも積極的に行うようにしています。つらいことだと考えたら、つらいままで終わってしまいますが、積極的に取り組めば、成長するきっかけになります」
 実業団駅伝という未知の世界も、自身を成長させる好機と考えて走るだろう。

●松田、盛山ら好素材が多い京セラ
 京セラは山ノ内だけのチームではない。昨年松田杏奈が32分07秒11、藤田理恵が32分21秒79と、10000mで好タイムを出した。藤本彩夏はマラソンで2時間27分08秒と、10代日本最高記録をマークした。盛山鈴奈は2年前の日本インカレ10000m優勝者だ。
 足立由真はスピードがあり、9月の記録会5000mでもチーム内トップ。同じレースでチーム2位の堀口あずきはスタミナ型で、ロードの長い距離に強さを見せる。
 昨年のプリンセス駅伝6区区間賞で、クイーンズ駅伝では1区区間6位と好走した松田が、駅伝でも実績を残している。今回松田を1区に起用できれば、3区の山ノ内でトップに立つ計算が成り立つが、夏に疲労骨折をした影響で起用区間はまだ決められない。
 マラソンで期待の藤本も今季はなかなか状態が上がらず、主要区間には起用できないかもしれない。
 佐藤監督は今大会に臨むにあたり「何を一番の目的とするか、です」と話す。
「盛山も1回ケガをして、起用しようと思えばできるのですが、全国(クイーンズ駅伝)で勝負をすることを考えたら無理はさせたくない。プリンセス駅伝は通過することを一番に考えて臨みます。目的を見誤らずに臨んで、結果的に上の順位になればなお良いのですが」
 故障上がりの選手に無理はさせないが、山ノ内が「はまった」ときは3区でトップに立つ可能性が十分ある。故障から回復している松田なら、無理をしなくても区間3位以内で走ることもできる。5区候補の堀口や藤田がしっかりと走れば、終盤まで優勝争いをするだろう。
 近い将来クイーンズ駅伝でも上位に進出する潜在力を、今年のプリンセス駅伝で見せるかもしれない。

TEXT by 寺田辰朗

【TBS系列生中継】

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