【プリンセス駅伝 21日(日)ひる11時50分 TBS】

【プリンセス駅伝 21日(日)ひる11時50分 TBS】
女子駅伝日本一決定戦『クイーンズ駅伝』への
出場権を賭けた全国統一予選会『プリンセス駅伝』
27チーム中上位14チームが日本一決定戦へ❗️

《プリンセス駅伝2018を面白く見る視点②》
15年まで全国3連覇のデンソーが復活アピールか?
カギを握る森林&矢田の新人“U20代表コンビ”

●U20の国際大会を経験した2人
 2013年から15年までクイーンズ駅伝を3連覇したデンソーだが、エースの高島由香(現資生堂)がチームを離れた16年と昨年は、連続でクイーンズエイト入りを逃している。今年1月に松元利弘新監督が就任し、「3カ年計画」で立て直しを図っている最中だ。
 今季は4月に3選手が5000mで15分30秒台をマーク。そのうち2人が高卒新人で、矢田みくには5月のアジアジュニア選手権に優勝、森林未来は7月のU20世界陸上15位と、国際大会を経験した。矢田は2年前のU20世界陸上にも出場して12位になっている。
 5000mのシーズンベスト平均タイムでは、公式集計ではないものの、プリンセス駅伝参加チーム中断トツのトップ。松元監督が「3年でクイーンズ駅伝にもう一度優勝することを目標に掲げています」と言える素材がそろった。
 森林は5月にデンソー勢が5000mの好記録を続出させたレースで、チーム内トップのタイムを出した。松元監督は「エース区間を走る力がある」と高く評価している。
「強くなりたい気持ちが強い選手です。目標が高くブレません。練習が大好きでフリーの日もものすごく多く走る。故障が心配なので、こちらで抑えないといけません。どちらかといえばスタミナ型で、将来はマラソンまでできる選手だと思います」
 矢田はU20世界陸上に出場した高校2年シーズンに、5000mで15分25秒87の高校歴代3位を出した。「気持ちも強いしスピードもある。この選手も将来が期待できます」
 デンソーの3年計画は、駅伝女王への返り咲きだけでなく、「東京五輪に出場させる」ことも目的の1つ。2020年は2人にとって高卒3年目。その年齢で五輪出場を果たした選手は過去、何人もいる。簡単ではないが、森林と矢田も五輪を狙う資格を持つ。

●倉岡と荘司の3年目コンビも強力
 デンソーの強さは荘司麻衣と倉岡奈々の、入社3年目コンビの存在が大きい。
 荘司が5月に出した15分36秒02は自己2番目の記録で、大学3年時に出した15分34秒73の更新はいつでもできそうだ。倉岡は高校2年時にインターハイ1500m、3年時に3000mを制した選手。スピードと勝負強さは高校生世代で光っていた。
 2人の今季の安定度は新人コンビよりも高く、松元監督の期待も大きい。
「荘司はマイペースの選手ですが、こちらから課題を与えればしっかりやってくれます。今、(チームで)一番強いでしょう。やっと自信が持てて、目標も見えてきたようです。倉岡は実業団に入ってからは故障の繰り返しで、年間を通じて練習を継続することができなかった。スピードは断トツですが、持久力不足です。その課題を克服して自信をつけたら、5000m・10000mのオリンピック代表になれる」
 松元監督は森林と荘司に、3・5区の長距離2区間を任せる予定だ。そうなると倉岡と矢田で1区と6区を分担する可能性が高いが、池内彩乃も今季のトラックで安定した走りを見せているので、アンカーの6区に適した選手。上位の流れに確実に入るため、倉岡の2区起用もあるかもしれない。そうなれば間違いなく、他チームには脅威となる。
 荘司と倉岡は区間上位の走りが計算できる。4区のロバ・ゼイトナはエチオピアから来日1年目。まだ力を発揮できていないが、5000mで15分07秒とハイレベルの記録を持つ。区間上位は間違いない。その上で森林と矢田の新人コンビの快走があれば、デンソーが優勝争いをしても不思議はないし、トップを走り続ける可能性もあるだろう。

●駅伝シーズンに再度ピークを
 懸念されるのは新人コンビが6月以降、あまり良いタイムで走っていないことだ。
「過去2年、チームが全体的に低迷したこともあり、4月・5月に強さを発信できませんでした。今年は4月・5月に記録を出して、6月の日本選手権に複数の選手が出場し、デンソーをアピールしたいと考えました」
 その狙い通りに5月に好記録を出すことに成功し、日本選手権には倉岡、矢田、森林、ゼイトナの4人が出場。欠場したが荘司も出場資格は持っていた。
「6月以降、特に新人の2人は疲れが出て、貧血気味になってしまいました。早い段階でピークを上げたからです。そうなる可能性も想定していました。それだけ質の高い練習をやりましたから。しかし脚に痛みが出たわけではありません。夏には駅伝に向けて走り込みもでき、今は駅伝の主要区間を任せられるくらいに状態が上がってきました」
 松元監督はチーム状況に、手応えを感じている様子だった。
 松元監督は実業団のカネボウから順大に進み、箱根駅伝ではエース区間の2区を4年連続で走った。3年生までは瀬古利彦と一緒に走り、4年時の区間2位が最高成績。長崎県で教員になってからは諫早高を強豪に育て上げ、女子は2度の全国高校駅伝優勝に導いた。
 諫早高時代の教え子では、藤原新がマラソンのロンドン五輪(12年)代表に成長した。女子では藤永佳子が高校3年時に、5000mでセビリア世界陸上(99年)に出場。その年に出した15分22秒68は今も高校記録として残る。卒業後にマラソンでベルリン世界陸上(09年)に出場した。
「実業団は日の丸をつける選手を、じっくりと育てられる。やればやるほど先が見えて、夢を持つことができます。ただ選手たちの中には、良い環境を与えてもらっていることを、当たり前だと思っている選手もいる。ウチもそうですが、周りのチームを見ていてもそう感じられます。もう少しプロ意識を持ってもらいたい」
 1年目の今季はまだ、メンタル面でも結果を出す態勢が整っていない、ということだろう。
「プリンセス駅伝をしっかり通過して、クイーンズ駅伝には一致団結して臨みたい」
 駅伝にしっかりと取り組むことで、走力だけなく精神面も鍛え、選手たちを世界へ押し上げようとしている。

TEXT by 寺田達朗
写真提供:フォート・キシモト
【TBS系列生中継】

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