【世界陸上北京8月22日開幕】

949e97f6abbd7b77154f

【世界陸上北京8月22日開幕】
<日本選手権を面白く見る8つの視点②>
福島に5年ぶりの日本記録更新の期待

 女子ショートスプリントは福島千里(北海道ハイテクAC)の2冠が濃厚で、焦点は優勝タイムということになる。福島は2008~10年に100 mで4回の日本新(1回は日本タイ)、200 mでも3回の日本記録更新を達成した短距離の女王だが、11年以降は記録更新ができないできた。
 今季は100m、200mとも世界陸上標準記録突破と好調。日本選手権で優勝すれば代表入りがその場で決定するが、5年ぶりに福島の日本新スマイルも見られそうな状況になっている。

 復調を強烈にアピールしたのが6月上旬に中国・武漢で行われたアジア選手権だった。
 以前の福島は“アジアの女王”にも君臨し、現日本記録の11秒21と22秒89をマークした2010年シーズンには、秋の広州アジア大会で2冠に輝いた。しかし昨シーズンの仁川アジア大会は、復調途上にあったが100m銀メダル、200m銅メダルと連覇を逃している。
 武漢では準決勝で11秒28と、2011年10月以来の11秒2台をマーク。決勝では2位に0.11秒差をつけて“アジアの女王”に返り咲いた。追い風2.5mで参考記録となったが(2.0mまでが公認)、11秒23は自身の日本記録に迫る走りだった。
 福島は200 mでも5月のゴールデングランプリ川崎に23秒11と、自己3番目の好タイムを出している。日本選手権が風などの条件に恵まれれば、2種目とも日本記録を狙う力を再び持つに至った。

 低い姿勢で飛び出し、30~40mまでの1次加速局面でリードを奪うレースパターンは以前と変わらない。スピードスケートのように滑らかに進むスタートダッシュは、多くの指導者にため息をつかせる。
 今季もそのスタイルは変わらないが、武漢から帰国した福島は「勢いで出せた以前の11秒2台と、今回の11秒2台は違うと思います」と話した。
 女子100 mで1980~90年代に活躍した北田敏恵は、高校2年の時に日本新を出し、その8年後に日本記録を奪回した。97&99年世界陸上に4×100mRで出場した吉田香織は、100mで学生時代に日本新をマークし、結婚をはさんで4年後に2度目の日本記録をマークした。
 福島も今季は「競技により向き合えるようになった」ことを、好調の要因に挙げている。女子スプリンターは日常生活や競技に取り組む姿勢を変え、新たなスタイルが充実させられれば競技力も上昇することが多いのだろう。

 愛すべき天然系キャラも変わっていないが、レース後に発せられる福島の言葉は深みを増している。福島が自身の走り(日本新)をどういう言葉で振り返るか。そこも今年の日本選手権で注目したい点だ。
 100 mの2位争いは土井杏南(大東大)と渡辺真弓(東邦銀行)、北風沙織(北海道ハイテクAC)の争いか。
 200mは市川華菜(ミズノ)が好調で、東日本実業団では23秒60の自己2番目のタイムをマークした。市川が福島と僅差でフィニッシュすれば、23秒20の標準記録を破っている可能性もある。2人の差に注目したい。
 女子短距離以外で日本記録の期待が高いのは、男子では800mと走幅跳と円盤投、女子では100 mHと棒高跳、そしてやり投あたり。特に男子円盤投の60m22は1979年に出たもので、五輪&世界陸上実施種目としては最も古い日本記録。昨年60m05と17cm差に迫った堤雄司(群馬綜合ガードシステム)に期待がかかる。
【すべてが"つながる”瞬間がある】
#世界陸上 #日本選手権 #福島千里
TEXT by 寺田辰朗

スポンサーリンク
レクタングル(大)
レクタングル(大)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
レクタングル(大)