【世界陸上北京8月22日開幕】

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【世界陸上北京8月22日開幕】
<北京への戦い@日本選手権3日目(最終日)>
世界陸上への思いが形になって現れた最終日。3日間で13人が代表入り

 最終日は、標準記録突破者がしっかりと勝って代表を決めていくケースが続いた。男子400 mの金丸祐三(大塚製薬)から始まり、トラックでは女子5000mの尾西美咲(積水化学)、男子5000mの村山紘太(旭化成)が優勝してその場での代表入り。
 昨日の男女200 mで代表を決めていた福島千里(北海道ハイテクAC)と高瀬慧(富士通)も、それぞれ100mに優勝して2種目で出場資格を得た。
 フィールドでは男子走幅跳の菅井洋平(ミズノ)が優勝し、うれしい初代表。男子やり投では派遣設定記録を破っている新井涼平(スズキ浜松AC)が8位以内で代表が決まったが、最後の6回目に84m13と大会新で快勝。世界陸上の入賞も期待できる大アーチで、3日間の日本選手権を締めくくった。

 この大会で初めて標準記録を破ったのは200 mの飯塚翔太(ミズノ)と400 mの金丸の2人だった。飯塚は大会2日目の200 m決勝でケガをして途中棄権に終わったが、金丸は日本選手権11連勝で6回連続の世界陸上代表入りを決めた。ホームストレートに入った時点では佐藤拳太郎(城西大)に先行されていたが、フィニッシュで右肩を突き出して0.02秒先着。
「若手も育っていますし、(自身の4月のケガもあって)今年は危ないかな、と思っていました。でも、まだまだ譲らないというか、自分のやってきたことを下の世代に伝える意味でも、もう少し頑張ります」
 世界陸上は、日本選手権に初優勝した2005年のヘルシンキ大会に初出場してから、今回で6回連続代表入り。
 これまでは、ラウンドを突破することを意識しすぎてきたところもあった。
「北京では周りに惑わされず、自己記録を目指します」
 45秒16の自己記録を更新すれば、準決勝進出は確実。決勝進出の可能性もないわけではない。

 女子5000mの尾西は得意のラスト勝負で3連勝を達成。2年前は本人も驚く優勝で、世界と戦う覚悟がその時点ではなかった。気持ちを切り替えてモスクワ世界陸上に臨んだものの、スローペースに対応できずに予選1組のブービーに終わった。
 年齢も今年2月で30歳となり、現役続行に躊躇するところもある。この冬にも2週間ほど実家に戻って進退を考えたが、「モスクワのこともあるので、もう1回チャレンジしよう」と、再び世界に挑むべくトレーニングを積んできた。
 北京でもスローペースになったらどうする? という質問に「迷わず前に出ます!」と即答した尾西。覚悟を決めた30代選手は強い。

 男子走幅跳の菅井も今年8月には30歳となる。日本選手権は4回目の優勝だが、肝心な時期にケガをしたりして、標準記録に数cm届かず五輪&世界陸上の代表にはなれなかった。
「ようやくたどり着いたチャンスなので、絶対にモノにしたい」
 8mを跳んでもニコリともしないため、選手仲間からクールという印象を持たれる菅井だが、心の芯には熱い情熱を持っている。
 連続で代表入りした選手、初めての代表となる選手と置かれた状況は異なるが、選手たちの世界陸上への思いが形になって現れた最終日だった。

 3日間の大会が終了し男子では9人、女子では4人が即時代表入りの条件をクリアした。2位以下の選手からも、29日の陸連理事会で数人が代表に選ばれるだろう。
 さらに今回の選考の特徴として、日本選手権で3位以内に入っていれば、8月2日までに標準記録を突破することで追加代表入りも可能になる。
 男子5000mでは大迫傑(Nike ORPJT)が村山に敗れて2位になったが、「もう一度作り直して7月の間に標準記録を切りたい」と、プロ的な立場で競技をするランナーの意地を見せるつもりだ。
 男子やり投で2位に入った村上幸史(スズキ浜松AC)や、男子400 mハードルで優勝した松下祐樹(チームミズノアスレティック)らも追加代表入りに意欲を示した。
 最重要選考会が終了して世界陸上代表チームの骨格が固まってきたが、来週の日本選手権混成を含めもう1カ月強の間、代表入りを懸けた戦いは続いていく。
【すべてがつながる瞬間がある】
#日本選手権 #世界陸上
TEXT by 寺田辰朗

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