【全日本実業団陸上2018★ここに注目!】

【全日本実業団陸上2018★ここに注目!】
※大会の模様は、9月29日(土)深夜2時13分~ 放送!!

①男子100mで山縣と桐生が激突
日本人2度目の9秒台が、2人にとって思い出深い長居で誕生するか!?

男子100mの山縣亮太(セイコー)と桐生祥秀(日本生命)の対決が、全日本実業団陸上一番の注目を集めそうだ。文字通り“日本最速男”の桐生と、国際大会で“日本最強男”の山縣。近年の日本スプリント界を牽引してきた2人のマッチレースは、何かしらのドラマが演じられる予感がする。

桐生は日本人唯一の9秒台スプリンター。昨年9月の日本インカレで9秒98をマークした。だがその大会は、欠場することも考えたほどで、万全の状態ではなかった。高校3年時の10秒01(ジュニア日本記録)も、大学2年になる直前に米国で出した9秒89(追い風参考記録の日本最速タイム)も、いきなりすごい記録を出した。

今季は日本選手権で3位と敗れ、シーズンベストも現在10秒10だが、9月に大幅なシーズンベスト更新もありそうだ。

昨年までの桐生は中盤で一気にスピードを上げ、終盤は減速も大きかった。ギアを1速からいきなり4速、5速に上げる走り方に原因があると考え、今季は丁寧に加速していく走りに取り組んできた。

ギアを2速・3速に入れるイメージで、日本選手権までは新しい走りを意識し過ぎたのか、爆発的な動きができなくなっていた。だが土江寛裕コーチによれば、7月のヨーロッパ遠征からは、意識しないで新しい走りができるようになっているという。
「昨年に続いて日本選手権で負けてしまいましたが、今年の桐生はそこで落ち込むことなく、しっかりとトレーニングを行ってきました。秋には今年一番の走りができると思いますよ」

一方の山縣は6月の日本選手権に10秒05の大会タイで優勝。日本選手団全体の主将を務めたアジア大会では、10秒00の自己タイ、日本歴代2位タイをマークした。9秒92で優勝した蘇炳添(中国)らが強く、銅メダルという結果だったが、国際舞台で力を発揮する特徴はいかんなく発揮した。

2年前は8月のリオ五輪で10秒05の自己新(五輪日本人最高)をマークし、9月の全日本実業団陸上でも10秒03の自己新。国際大会でも国内大会でも、同じ動きができるところが山縣のすごさである。

2人は昨年の日本選手権で桐生4位、山縣6位と敗れ、ともにロンドン世界陸上代表を逃した(桐生は4×100mリレーで代表入り)。そのときの日本選手権が、今大会と同じ長居競技場だった。

そのレース直後に桐生は、山縣と話し合ったという。
「今は色んな選手がいて盛り上がっていますが、僕ら2人がここまでの盛り上がりを作ってきたんです。その場所(代表など注目される場所)にまた、戻って来ようと山縣さんと話しました。(今日の結果を引きずらず)どれだけ自分自身を持って次に挑めるか、だと思う」

その後桐生は9秒98を出し、山縣は2度10秒00で走った。1年3カ月ぶりに長居陸上競技場で相まみえる日本スプリント界の両雄。ドラマが誕生する舞台は整った。

男子短距離種目は山縣と桐生以外にも、2020年に向けて期待の選手が多い。

200mには飯塚翔太(ミズノ)が出場する。4×100mリレーでリオ五輪銀メダル、昨年のロンドン世界陸上銅メダル時の2走を任された選手で、200mで日本人初の19秒台と、五輪&世界陸上の決勝進出を目指している。

ロンドン世界陸上4×100mリレーでアンカーを務めた藤光謙司(ゼンリン)も、200mにエントリーした。

藤光は日本選手権のレース中に負傷をして、アジア大会代表入りを逃した。飯塚もアジア大会は6位と不本意な結果に終わった。

日本歴代2位タイムを持つ飯塚と、同3位を持つ藤光。実績十分の2人だが、全日本実業団陸上が再起レースとなる。弾みをつけて来季に向かいたい。

100mでは長田拓也(富士通)が調子を上げてきた。日本選手権は6位と敗れたが、7月のオールスターナイト陸上(実業団・学生対抗)で10秒14の自己新。スタートの構えの際、重心のかけ方を変更し、浮き上がらない走りができた。「全日本実業団陸上では山縣さんらアジア大会代表になった人たちに、勝ちにいけるようにしたい」

自己新となる10秒0台を出せば、山縣・桐生の勝負に加わる可能性がある。

TEXT by 寺田辰朗
写真提供:フォート・キシモト

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