【日本選手権陸上1日目】

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【日本選手権陸上1日目】
7種目の決勝が行われ、
以下の4種目でリオ五輪代表が内定した。
<男子>
1万m:優勝・大迫傑=標準記録(※1)&優勝
 〃 :2位・村山紘太=派遣設定記録(※2)&入賞最上位
棒高跳:2位・山本聖途=派遣設定記録&入賞最上位
 〃 :2位・荻田大樹=派遣設定記録&入賞最上位
<女子>
1万m:優勝・鈴木亜由子=派遣設定記録&入賞最上位
走幅跳:優勝・甲斐好美=派遣設定記録&入賞最上位

※1:国際陸連が出場条件として設定している記録
※2:日本陸連が設定している記録。1カ国3人カウントの世界12位相当のラインで、標準記録よりも高い

 スタンドを沸かせたのは地元愛知県出身コンビがワンツーを占めた女子1万mで、鈴木亜由子(日本郵政グループ)が31分18秒73で優勝し、関根花観(同)が31分22秒92で続いた。
 この種目は標準記録突破者が24人と、マラソン・競歩のロード種目を除くと最も多く、有力選手を擁する陣営は、ラスト勝負だけで代表が決まってしまうスローペースを避けたかった。日本郵政コンビも事前に話し合ったわけではなかったが、2人が交互に先頭に出て速いペースを維持した。6000m手前で集団を高島由香(資生堂)を含む3人に絞ると、7000mからは日本郵政コンビのマッチレースに持ち込んだ。
 最後は9100mでスパートした鈴木が、昨年の北京世界陸上5000m9位の貫禄を見せて関根を振り切った。鈴木は「後輩の関根と良いペースで引っ張り合い、『これは負けられない』と刺激をもらいながら走ったことが良かった」と、チームメイト同士の争いが相乗効果となったことを強調した。
 2人は26日の5000mにも出場する。「3連勝中の第一人者、尾西(美咲・積水化学)さんに挑戦したい」と、鈴木が2010年大会の福士加代子(ワコール)以来の女子長距離2冠を懸けて走る。

 女子走幅跳も派遣設定記録突破選手の甲斐好美(VOLVER)が6m36で優勝し、リオ五輪切符をきっちり手に入れた。昨年まで大学生だったが、高校卒業後は埼玉県のクラブチームで練習を積んできた選手。喜びの声が聞けるかと思いきや、「皆さんの前で派遣設定記録(6m84)を跳ぶことができず、悔しさの方が大きい」と、反省のトーンが強かった。
 甲斐の特徴はスピードの速い助走。100 mなら日本選手権決勝に残る11秒7前後の走力があるといわれている。100%のスピードで走ったら踏み切れなくなってしまうので助走スピードをコントロールをするのだが、甲斐は“思い切り”の良さが際立つ。
 それで6m84の日本歴代2位も跳ぶことができたが、“思い切り”は助走の不安定さにもつながる。今年3月の世界室内選手権は、3回連続ファウルで記録なしに終わった。
 6m70以上の試合のほとんどが埼玉県内の試合で、“一発屋”的な強さといわれる。甲斐が「皆さんの前で」と話したのは、そういった背景があるからだ。日本選手権も「スピードは上がっていましたが、くだけてしまった」という跳躍だった。“くだける”というのは、会心の踏み切りができないことを指す。
 だが、今の日本女子走幅跳で甲斐の力が抜き出ているのは間違いない。
「1本でも引っかかれば勝ちは勝ち。日本人は安定して跳んでも、勝てるポテンシャルではありません。1本を狙いに行った方が可能性は高い」
 普通に戦ったら、日本選手が五輪&世界陸上で入賞することは難しい。甲斐が“一発”を跳ぶことができるかどうかが、リオ五輪女子走幅跳最大の焦点になる。

 男子2種目は女子とは反対に、派遣突破者が優勝できなかった。
 男子1万mは標準記録突破者の大迫傑(Nike ORPJT)が28分07秒44で優勝して内定を決めたが、過去4年間日本選手権の2位(1万mまたは5000m)が続いていただけに、代表入りを決めるのと同時に“勝負弱い”と指摘され続けた課題を克服した価値ある優勝だった。
 2位の村山紘太(旭化成)は昨年27分29秒69と日本新をマークした際に、派遣設定記録も同時に突破。それが利いて2位でも代表入りを決めた。
 男子棒高跳は35歳の澤野大地(富士通)が5m60で11回目の優勝を決めたが、標準記録の5m70を適用期間の昨年5月1日以降に跳んでいないため、27日の理事会での代表入りは保留される。今後、7月11日までに5m70を跳べば、追加代表が認められることになる。

text by 寺田辰朗
写真提供:フォートキシモト
#100日本陸上 #日本選手権 #リオ五輪

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